食品と水 3-15


コシの正体

小麦粉、植物油、塩などから作られている生麺6種類の水分子とナトリウムイオンの動きを、例のごとくNMR分光法で分析。

コシのある麺は、水分子(組織水)とナトリウムイオンが小麦粉の中のタンパク質とより強く結びつき、動きが遅くなっていました。

水の分子は、たんぱく質を3重の層に取り込む性質を持っていて、ここに塩(ナトリウム)が溶け込むと、たんぱく質の網目構造が出来上がり、カマボコのように表面がツルツルして、弾力のある滑らかな状態になります。コシは、この網目構造の出来具合により、強い網目構造が出来ていないと、茹でた後で伸びきってゴムの様になってしまい、弾力が無くなってしまうのです。