食品と水 3-30 お酒-7


時代劇を見ることが無くなりました。大御所と言えば時代劇のスターでしたが、今はほとんど見かけません。時代が変わったのです。

江戸時代の時代劇には、必ずと言っていいほど、日本酒を飲むシーンがありました。貧乏人なのに酒が飲めるのかと思いきや、この頃は水の値段が高く、酒とほとんど変わらなかったのです。江戸っ子なら、水より酒でしょう。玉川から引かれた水は良かったそうですが、あとは、水質がひどかったようです。

辛口、甘口など関係なく、あくどい酒問屋は薄めに薄めた軽口の酒を売っていて、江戸の酒は酒臭い水と言われていたのです。江戸近辺の地酒・焼酎・密造酒のどぶろくが出回ります。1800年、人口150万人、飲酒人口40万人、一人1日2合半が江戸の酒事情のようです。