食品と水 3-11
木綿豆腐は豆乳を木綿の布でこしたのが名前の由来。絹ごし豆腐は木綿豆腐と比べて食感が柔らかく、絹のようにきめ細かいので絹ごしと呼ばれました。
木綿豆腐は水分を絞るので栄養分が圧縮されています。タンパク質、脂質を多く含み、カルシウム(絹ごしの3倍)、鉄分、ビタミンE(絹ごしの2倍)、食物繊維も豊富です。ビタミンB1やB2、カリウムなどは、絞った成分と一緒に流れ出ます。絹ごし豆腐は、豆乳をそのまま固めるので、栄養分はそのまま。
水分量は、絹ごし豆腐90%、木綿豆腐87%。水の塊。水分子の動きが違います。NMR分光法で測定した結果、絹ごし豆腐が木綿豆腐より2倍も水の動きが速いのです。木綿豆腐は水とタンパク質が強く結合していて網目構造を形成し、形も崩れにくくなっています。